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能力の罠

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 能力の罠

 

本日の日経新聞、とても興味深い記事を見つけました。

 

強みが弱みに転化するメカニズムの一つは「能力の罠」といわれるもの。

企業は成長していく中で、生産性が高い仕事の進め方を学び、

一定の手順と仕組みからなるプロセスを確立していく。

次第に

「これがうちのやり方」

特定の考え方が支配的になり、価値基準として従業員の中に浸透していく。

プロセスは、繰り返し実行されることで習熟度が高まり、より精緻になっていく。

成果が客観的に見えるようになると、さらにそのプロセスへの依存が高まる。

強みに依存すると、ほかの方法を探索しなくなり、ついに固定化してしまう。

プロセスと価値基準が組織の中で固定化され、本来の強みが弱みになる「能力の罠」。

(日経新聞2/22朝刊、東北大学教授柴田友厚氏)

 

 

組織だけではなく、学校や家庭、さまざまな人の集団で起こりえる。 

 

中途入社の人は離職しやすい

これも能力の罠が作用しているのではないでしょうか?

中途入社の人が口にする”疑問””提案”を

「これがうちのやり方」

と一蹴していませんか?

 

新しいメンバーがもたらす”風”は、チャンス!

耳を傾けよう。

 

取引先の”我侭”は、チャンス!

出来る方法を検討してみよう。

今すぐ出来なくても、いつでも取り出せる保留ポケットに。

 

 

私は、この「能力の罠」にとても敏感です。

 (”敏感”と思っている自分に”能力の罠”が作用していないか、常に意識する必要がありますね。。)

 

よく「なんで?」ということを問います。

一番ガッカリなのは、

「これがルールだから」

そして、多い応えでもあります。

 

ルールの意味を問うと、過去に失敗した例を挙げられることも多い。

過去の失敗から、予防策をとることは自然です。

でも、それが個人に寄るものなのか、組織全体の問題だったのか、検討されているのか疑問です。

予防策が、選択肢や新しい風を阻害していると感じます。

予防策よりも、解決策があるのでは?

予防策と解決策は同じじゃない。

予防策は、過去と現在を結ぶもの。

解決策は、現在と未来を結ぶもの。

 

変わらないことは、一時の安心・安全をもたらす。

長期化すると・・・。

変わることは、心がザワザワする。

そのザワザワを面白いに変換して、チャレンジすること。

止めてもいいけど、やってみること。

ちょっとで良いから、やってみること。

 

 

新しい風を阻害している組織で、

「意見が出ない」

「アイディアがない」

「主体性がない」

こんな不満も耳にします。

そうなるメッセージを毎日毎日、態度で示していませんか?

 

 

ルール大嫌い人間の私。

自分の習慣もどんどん変化します。

それは、周りの状況が変わるので当然だと思っています。

新しい考え方や価値観で”いいな”と思ったことは、取りあえず直ぐ試してみます。

  

”世の中の流れが、そうだから”

世の中の流れがそうであっても、面白くもなく興味もなければ、出来ない。

世の中の流れは、直ぐに変わる。

もしかしたら、自分が変えられるかもしれない!

そんな風に孝動すると、面白い。

何をするかは自分が決めること。

決めたのなら、意味のあること、面白いこと、続けられることをする。

 

集団で守らなければいけないのは、ルールではない。

そこに存在する「価値観」

なぜ、自分たちが集まっているのか、企業が存在しているのか。

何を大切にしようと思って集団となったのか。

何のための集団なのか。

 

 

変わることを恐れないで、変わることを愉しむ人でありたい。

 理想を描ける人でありたい。

理想を描いて想像して、それを実現しようと行動する。

そのことに、価値があると信じてる。

 

”貴方の言っていることは、理想だよね。”

そういわれたら、喜ぼう!

落ち込む必要なんて無い。

理想の無い世の中なんて、面白くないでしょ?

理想を描ける自分は、それだけで充分価値がある。

そう個人的には思っています。

 

 

 

前回の記事(こちら)にしたスマートマシンと共存するヒント。

ルールに出来ることは、ロボットにだって出来る。

そうは思いませんか?

 

税理士 音谷 

 

 

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